教員紹介

教員紹介

日本史学

田中 友香理

思想史(近代史)

 

近代日本の知識人と権力をテーマとした思想史および私文書の史料学について研究しつつ、筑波大学アーカイブズでの教育・研究活動にも従事しております。

中野目 徹

思想史(近代史)

 

近代日本社会の編成原理を思想史の問題として解明すること、及び公文書を中心とした近代史料の様式と機能等に関する研究をしている。

長尾 宗典

文化史・社会史(近代史)

 

近代日本で「日本文化」がいかに語られたのかを学者や評論家たちの議論から検討するとともに、明治後期の地域社会における雑誌読者のネットワークや図書館の歴史、出版社の歴史の解明を通じて、思想や情報が社会に波及していくプロセスにも関心を持っています。

朴 宣美

文化交流史(近代・現代史)

 


近代日本植民地の視点、社会文化史・ジェンダー史の視点から近代日本や朝鮮を考察する。

三谷 芳幸

日本法制史・経済史(古代史)

 

日本古代の律令国家の特質を、おもに中国との比較を通じて明らかにする研究に携わっています。飛鳥・奈良・平安時代の、土地や人民の支配にかかわる法制度・経済制度を分析することで、東アジアにおける日本律令国家の独自性と普遍性を解明することを目指してきました。古代天皇制の特質、古代国家と農業社会、といったテーマにも関心をもっています。

山澤 学

宗教社会史(近世史)

 

江戸時代、近世日光山・日光東照宮の祭祀・法会が確立され、現代まで維持されるあり方を考察することを通じ、日本社会の構造とその文化的特質を解明することを目指している。また、近世日光山の研究をより相対化していくために、出羽三山修験道を中心事例として、修験道の在地浸透と民衆心性の連関性を問い質す研究も同時に進めている。

東洋史学

岩田 啓介

内陸アジア政治史

 


チベット・モンゴル等の内陸アジア諸勢力と清朝の関係を、多言語の清朝の档案史料を重点的に利用して研究しています。なかでも、多様な民族集団が混在するチベット東北地方(現在の青海省や甘粛省)を中心として、境界地域における政治権力と宗教的権威の関係や、経済的な問題に注目しています。また、チベットで育まれてきた牧畜文化にも関心を持ち、現地出版物の収集や碑文等の調査も兼ねて、積極的に現地調査に取り組んでいます。

上田 裕之

中国経済・財政史

 

明代(1368-1644年)から清代(1644-1912年)の財政史・貨幣史を研究対象としています。財政には、政治・経済・軍事・理念など、国家と社会にかかわる様々な諸問題が凝縮されています。そして、明代中葉から清代の中国においては、財政の大部分は貨幣によって運営されていました。つまり、財政と貨幣の歴史をつぶさにみれば、分野を異にする種々の問題がいかに相互に影響し合い、そのことが歴史をどのように突き動かしていたのかが、浮かび上がってくるのです。そのような視角から研究を行うため、私は、財政政策・貨幣政策に関する漢文および満文の行政文書=档案を国内外において収集し分析して、当該の政策過程を復元し、それに対して多角的・分野横断的な検討を加える作業に取り組んでいます。

丸山 宏

中国宗教社会史

 

中国宗教社会史の領域で、以下のテーマに関心があります。道教儀礼が中国の歴史と社会において占めた位置と意義の研究。初期の天師道が霊宝経典の救済理論を応用しながら発展して現代に至るまでの変遷を解明すること。台湾南部における現在の道教の実態について調査研究すること。中国南部の少数民族の歴史と現状について、特に民間信仰と儀礼文化に注目し、政治や社会の変動と少数民族の宗教を関連づけながら考察すること。ヤオ族の儀礼文献を解読すること。中国各地、台湾、東南アジアの華僑社会等におけるさまざまな宗教(儒仏道、イスラム、キリスト教、宗教結社、シャマニズムを含む民間信仰等)のあり方に注目しながら、各時代における宗教に対する政策の特徴の追跡も加え、中国の宗教問題の複雑さを歴史的現在的な視点から考えること。

山本 真

中国・台湾近代・現代史

 

中国・台湾近現代史、とりわけ近代国家建設と社会変容に関する政治史、社会経済史の諸テーマ (具体的には政党研究、地域エリート研究、村落構造研究、社会組織研究) に取り組んでいます。毎年数回、中国や台湾の図書館、公文書館に出かけ資料を閲覧しています。また農村調査にも参加し、多元的な視角から研究を行うよう心懸けています。

西洋史学

佐藤 千登勢

アメリカ史(合衆国史)

 

アメリカ現代史、特に1930年代・1940年代の労働史、社会政策史、女性史が専門。大胆な発想に基づいたスケールの大きな構想を、緻密に実証していくような歴史研究を目指しています。

柴田 大輔

楔形文字学
(古代メソポタミア史)

 

古代メソポタミア世界に由来する楔形文字文書の研究に従事し、授業ではシュメル語とアッカド語の文法、そしてそれらの言語で記された楔形文字文書の講読を担当しています。古代メソポタミアの楔形文字文書は粘土板という比較的丈夫な素材に記されていたため、他の古代世界とは比較にならないほど大量かつ多種多様な文書が発見されています。そのおかげで、人々の日常生活から学識者たちの思想まで様々な問題を実証的に研究することが可能です。道のりは平坦ではありませんが、あなたも楔形文字学・古代メソポタミア史研究に取り組んでみませんか。

津田 博司

イギリス帝国史
(カナダ・オーストラリア史)

 

イギリス帝国史、とくにカナダ・オーストラリアを中心とする白人自治植民地(ドミニオン)におけるナショナリズムの構造と脱植民地化、多文化主義の相互関係。

村上 宏昭

ヨーロッパ史
(ドイツ近代・現代史)

 

ドイツ近現代史、特に「思考の社会史」という観点から研究しています。また、史学史・歴史理論にも関心を持っています。

山田 重郎

古代西アジア史(アッシリア学)

 

① 楔形文字アッカド語文書を主史料とする前2千年紀はじめから前1千年紀前半のメソポタミアとシリア・パレスチナの歴史研究、特にアッシリアの領土拡大のプロセスと行政機構の研究、②メソポタミアの歴史記述の研究、③古代西アジア都市の景観・構造と社会的機能の研究。

西アジア文明研究センターのホームページへ

歴史地理学

清水 克志

歴史地理学(近代日本)

 

日本社会における外来野菜の普及を中心に、生産・流通・消費を含めた一連の営為を「広義の食文化」を捉え、食と農をめぐる近代化と文化変容について研究しています。また、歴史地理学の成果を地域振興や地理教育に応用する実践的研究にも関心を持っています。

中西 僚太郎

歴史地理学(日本・アジア)

 

近代日本の歴史地理を中心に研究しています。とくに近代の農業・農村地域の変貌や絵地図(鳥瞰図)に関する研究を行ってきましたが、最近は近代日本との関わりで、中国や朝鮮半島の歴史地理に関する研究も行っています。

歴史地理学研究室ホームページへ

先史学・考古学

板橋 悠

考古学(考古科学)

 

西アジアを中心にトルコやシリア、イラン、カザフスタン、中国などユーラシア大陸の先史時代社会を研究しています。骨の化学分析を専門としており、古代人の食生活や出身地の推定、動物の家畜化を調べることで物資の共有や流通、人の移動を明らかにし、先史社会の経済や社会構造を復元しようとしています。また放射性炭素による年代測定も行っています。文化的な存在としての人と動物としてのヒトを考古学と自然人類学の双方から追いかけています。

滝沢 誠

考古学(国家形成・古墳)

 

日本列島における国家の形成過程をテーマとし、主として古墳出土武器・武具の検討から古墳時代軍事組織の研究を進めている。近年は、古墳時代甲冑の詳細な属性分析にもとづく同工品の研究に着手し、その生産・供給体制の解明を目指している。また、一定地域内における古墳造営秩序の変遷とそこに内包された古墳時代政治構造の変容を明らかにするため、関東地方や東海地方でのフィールドワークにも取り組んでいる。

谷口 陽子

先史学(文化財科学)

 

テーマ モノの材質やそれを利用する技術について、人文科学的な側面とあわせて自然科学的な側面から、その普遍性について意識をしつつ研究することに興味を持っています。とくに近年は、中央アジア諸国の壁画の彩色材料と技法について調査をしています。
・バーミヤーン遺跡仏教壁画をはじめとする中央アジア壁画の保存修復のための研究調査および彩色材料や技法の分析
・銅系の緑色顔料など有機金属塩の生成と劣化機構に関する研究
・石灰岩製文化遺産の修復材料に関する研究 など

前田 修

考古学(西アジア)

 

西アジアの新石器時代社会を研究しています。石器の研究を専門としており、理化学分析による黒曜石石材の産地同定、フリント石材の加熱処理実験、穀物栽培の発達と刈取具である鎌刃石器の利用についてなどを海外の研究者と共同でおこなうと同時に、社会学、文化人類学における社会理論を援用することで、経済的・技術的な視点だけでなく、認識論的な視点から物質文化の利用と人類社会発達の関係についての研究を進めています。

三宅 裕(サブプログラム/専攻長)

先史学(生業・技術)

 

西アジアの先史時代。古代西アジアの技術に関して、もの作りのあり方に大きな転換をもたらしたパイロテクノロジー(熱加工技術)に注目し、土器、プラスター(漆喰)、銅利用の起源とその後の展開を追究している。また農耕牧畜の起源に関連して、特に家畜化の問題と乳利用の関係を探っている。こうした研究に資する新たな資料を収集する目的で、トルコ共和国において新石器時代遺跡の発掘調査を実施している。

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民俗学・文化人類学

木村 周平

文化人類学
(災害、医療、トルコ、日本)

 

専門は文化人類学です。これまでトルコと日本でフィールドワークをしてきました。現在の研究テーマは以下の通りです。
・ 被災地域における長期的な社会の変容
・ 文化人類学と他領域との協働の方法論、文化人類学の方法の社会的活用
・「防災」の国際的な翻訳と移転
・ 地域医療の実践について(COVID-19への対応を含む)

佐本 英規

文化人類学
(音楽人類学、オセアニア研究)

 

南太平洋の島嶼国ソロモン諸島における在来音楽の現代的動態について社会文化人類学的観点から研究を行ってきました。最近では、日本在住のソロモン諸島出身者とその家族の生活史、日本の中山間地域における民俗芸能の現状にも関心を持っています。また、音楽人類学・音楽社会学の理論的展開、特にアントワーヌ・エニオン、ティア・デノーラ、ジョージナ・ボーンらによる関係主義的音楽社会論の批判的検討に取り組んでいます。 *ASIP/TG⁺プログラム担当教員

武井 基晃

日本民俗学
(人と歴史・伝承行為)

 

日本文化、琉球・沖縄文化、台湾文化を対象に、歴史・伝承・祖先祭祀を介して今日の人々が先祖と、そして子孫同士で取り結ぶ史縁関係を研究しています。琉球家譜など歴史資料を介して過去から現在を知るためのフィールドワークを重ねています。台湾の寺廟の儀礼における人々と神々の直接交渉にも興味を持っています。

徳丸 亜木

日本民俗学
(信仰伝承論・歴史伝承論)

 

1. 日韓中葬墓制習俗の比較民俗学的研究。全羅南道多島海島社会における草墳葬調査、中国淅江省における火葬受容についての調査、および南西諸島葬墓制調査を継続中。
2. 宗教統制と民俗。山口県下町村役場文書(明治~昭和)をはじめとする資料分析を継続中。
3. 韓国全羅南道巨文島移住者と郷里。話者の記憶と所有する写真からの民俗誌作成。
4. 屋敷神・「森神」を対象とした伝承論。関東近郊農村の屋敷神について追跡調査を継続中。
5. 漁撈習俗・漁民信仰研究 。漁民類型論との関連から、各地の漁村調査を継続中。

中野 泰

民俗学(社会構成論)

 

環東シナ海における沿海村落の社会経済研究。社会構成や生産様式の特質と変容を、資源利用や観光開発とも関係付け、近現代の国民国家の歴史的文脈に位置づけることを進めています。グローバルな視角と同時に、民族誌的でミクロなアプローチを心がけています。主たるフィールドワークは、日本・韓国(東海岸、西南海岸)で行っており、マーケットやネットワーク、及び、国家と交渉する民俗世界にも関心を持っています。

中村 友香

文化人類学
(南アジア研究・医療人類学)

 

ネパールにおける慢性疾患患者の生活世界や病いの経験について研究をしています。病気を患う人々とその家族、生物医療及び民間の様々な治療者との間でフィールドワークをしてきました。最近では、ネパール先住民コミュニティにおける医療実践や在日ネパール人の医療機関利用の実態についても関心を持っています。

特任研究員・事務員

鈴木 昌紀(総務)

 

 

 


 

三津山 智香(特任研究員)

民俗学